あ、キタキタ。(手を振る)
(笑い声)ううん。今日は私が待ってる方だったね。
ね、今日は行きたいところがあるんだ。付き合ってくれない？
ありがと。じゃあ、行こうか？
－－－－－－－－－－－－－－－
ここだよー。
うん。雑貨屋さん。最近見つけたんだー。
見せたいものがあってね。
えーっと・・・あ、あった。
ねぇ、ちょっとこっち来て。
そう、アロマディフューザー。
（ちょっと屈んでー。）
ね、このテスターの香り、わかる？
(ふふっ)そう。私の部屋で使ってるやつ。
今日、ここに来たかったのはね、君にこれをプレゼントしたくて。
ん？うん。記念日でもなんでも無いけど･･･
こないだの話。覚えてる？
一緒に居たいって言ってくれた事、私の事を、待っててくれるって話。
あの時ね、すごく嬉しかったのと同時に、君に寂しい思いをさせてるのが、心苦しくて。
あと･･･私も、ずっと寂しかった。
私のわがままに付き合わせてるのに、寂しいなんて言うのも、おかしいんだけどさ。(苦笑)
でね、考えたの。会えない日も、傍に居れたらなって。
少しでも近くに、感じてもらえたらなぁ〜って。
その時に、君がこの前、私の家に遊びに来てくれた時に、この香りを感じると、私の家に来たーって感じるって言ってたの、思い出して･･･
だから、君の傍にこれを置いて、私を感じてくれたらなって･･･思ってさ。
逆に私も、君が色々試して、お気に入りを見つけたら、遊びに行ってもいい？
私も、君のお気に入りの香りを傍に置きたい。
寂しくなったら、その香りに包まれて過ごすから。
(照れ笑い)色々考えたんだ。持ち物お揃いにして、目に止まるようにしたいなぁとかさ。
けど、持ち物だと無くしたり、壊れたりしたら悲しいし･･･それに･･･
そういうのはいつかここに(左手の薬指)。
一緒に選びにいけたら、君が言ってた思い出の一つになるじゃない？
だから、もっとそうじゃなくて･･･って、思った時に、君の言葉を思い出してね。
私が傍に入れなくても、君を抱きしめてあげられない時も、この香りが君を包み込んで、私の事を感じてくれたら嬉しいなーって。
それと･･･『香り袋』って、知ってる？『匂い袋』とも言うかな。
古来から、邪気とか魔除けとして、御守りにされてきたんだって。
海外だと、ハーブとかを玄関に吊るして、香りで災いを除けるらしいよ。
それに習うって訳じゃないんだけど･･･せめてお家では、疲れとかも癒されて、ゆっくり過ごすために。
悪い事も、払い除けてくれますようにって。願いも込めてる。
(相手に聴こえない、心の中の声↓ もしくは、聴こえない様に小声で)
･･･君、モテるから、悪い虫がつきません様にって、マーキングの意味もあったりするのは、内緒なんだけどね。
(とぼけるように)ん？なんでもないよ。
へへっ。結構色々考えてるでしょ？
うん。じゃあ、一緒にお気に入り、探そっか？
それで、いつかは2人のお気に入り見つけて、一緒に過ごす時は、それを焚こう。
その香りが、2人の日常になるといいね。
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